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10・15モードは実用燃費の目安にならない?

10・15モード燃費というのは、本来が燃費を探る目的で作られたテスト項目ではない。

 

排出ガスの排出量が実用ドライブモードでどのくらい発生するかを調べるために設定されたものだ。国道別号線を東京・新宿から調布の方向へ下っていくときの、発進、停止、低速走行、加速を実質に基づいて再現したものに、高速道路の走行モードを加えたものだ。

 

むろん、テストは国道別号線(甲州街道)などでやるわけにはいかないから、ベンチ上のテストでおこなう。テストは運輸省の係官が原則としておこなうことになっている。

 

ところで、このテストをするドライバーが、どれほどの腕前を持っているのかについてはきまりはない。そこで、だれでも知っている通り、同じクルマで、同じ道路を、同じ速度で走っても、アクセルの踏み加減、クラッチの使い方、ブレーキの踏み方次第では燃費が違ってくるのは当然のことだ。

 

したがって、乗り手によって燃昔なんざどんどん変わっちまう。メカに強い人が理屈がわかって走らせるクルマと、わけもわからずむちやくちやにアクセル踏んだり、ブレーキ踏んだり、エンジンブレーキを連続して使うようなドライバーが走らせるのでは、ひどい場合には燃費は倍も違ってしまう。

 

よく、「10・15モード燃費は当てにならねェ・公表値とオレが走ったのではリッター当たりで2キロも違う。誇大表示だ」などとイキまいている人がいるが、こんなのは、自分が運輸省の係官より運転がヘタクソだったことに気がつかない愚か者以外の何者でもない。

 

道具や機械は使いようで機能が違うものだ。そんなことはズーッと昔から決まっているから「バカとハサミは使いよう」ということわざがあるくらいのもの。

 

近ごろのクルマはメカニズムとしてはよくできているから、相当なへたくそが乗っても走ることは走る。だからといって、バカでもリコウでも同じ燃費で走れるかというと、どっこいそうはいかないところが面白い。燃費のことを云々するなら、少しはリコウにならなきゃいけない。ドライブテクニックについても合理的に考えなきゃいけない。


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