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タイヤの空気圧は省エネに無関係?

「燃費を良くするために、タイヤの空気圧を少し高めにしましょう」 薄っぺらいジャーナリズムに登場してくる評論家は、たいていこのテのことで世渡りをなさっている。こう書くと、「じゃウソなの?」と思うかも知れないが、ある意味ではホントなのだ。

 

しかし、省エネ、省資源という大きな観点から見れば、タイヤの空気圧を少し高めたぐらいでは省エネ、省資源ができるはずもない。タイヤに空気を高めに入れると、タイヤの接地面が小さくなる。ペタンとしていたものがピンとなるのだから、接地面が少なくなって走行抵抗が減るわけだ。だから燃料が節約になる。ここまでは正解。少なくとも薄っぺらいジャーナリズムの世界では、「正解」ということになる。

 

ところで、それじゃ、太めのタイヤをはいているクルマはどうだろう。この手のチューニングを喜んでいる人に、タイヤの空気圧をたとえ無理にでも高めさせたところで、たいした省エネにはなりっこない。それより、空気圧を高め、ゴッゴッしたタイヤで未舗装路でも走ろうものなら、サスペンションの負担は過大になってしまう。負担が過大になれば磨耗、損傷は大きくて当たり前、空気圧を上げて少々のエネルギーをセーブして、サスペンションを傷めて、部品交換とくれば省エネでも省資源でもなんでもなくなってしまうわけだ。

 

いまでは、ハウス栽培できゅうり一本作るにも100ccからの石油を使うのだ。それが、ネジ一本、ボルト一本だったら、石油をどのくらい使ってしまうかわかりやしない。ちっとも省エネでもなければ、省資源にもならないのだ。

 

そんな利口そうでバカ気たことより適正空気圧のタイヤを、ブレーキ、コーナリング、加速のときに鳴らないように使う方がずっと省エネ、省資源だ。空気圧を上げたパンパンのタイヤで、ハードな走りなどしてみれば、いくら丈夫なゴムだって道路より硬いわけがない。タイヤの中央ばかり減ってしまって使いものにならなくなる。とくに制動性能がガタ落ちだ。

 

そんなことから、ヒトでもひいてしまったら省エネがどうのこうのではなくなってしまう。人間の生きてるこの社会が、少しでもすばらしいものだとしたら、後輩や子孫にその良さを残すのは当たり前のこと。もっと良くして次の世代と交代するのが浮世の義理、人情というものではないか。

 

エネルギーにしても、天然資源にしても、大切に使うのはヒトのナサケ、キマリというもの。「タイヤの空気圧をちょっと上げて」なんて、ソラゾラしいものではないはずだ。とにかく頭脳のイイ人ワルイ人も、せめて中学三年までの義務教育で、教わったことをせいぜい思い出し、それぞれの省エネ、省資源をしなきゃいけないし、またそうしようと思えばだれにもできるはず。

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