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AT車はMT車より加速が悪い?

「どうもオートマは馬力がないんで困る」とわかったふりをする人が多い。エンジンというものは、組み合わせたトランスミッションがATだろうとMT(マニュアル)だろうと、発生する出力やトルクに変わりはない。100馬力のエンジンの最大出力は100馬力に決まっていて、ATと組み合わせたから80馬力になってしまうような器用なエンジンは、この世の中にはない。

 

発進加速が鈍いというのも、それは、トルクコンバーターの滑りが鈍い感じとなるだけのことで、エンジンにはなんらの出力変化もないのだ。もうひとつは、「感覚」の問題で、加速時に、クラッチによる急激なトルク伝達を体感できないフィーリングにある。言い換えれば、スムーズな加速ほど加速感を感じにくいということなのだ。

 

実験的にマニュアル車とAT車の加速テストをしてみると、AT車の方が低速域で瞬間アクセル反応に鈍感なところが感じられるが、中速域からはマニュアル車をしのぐ加速性を示す。最高速近くでも、AT車はマニュアル車より追い越し加速の鈍化が感じられるが、それは実用域を遠く離れたところでの話。いずれも、トルクコンバーターの「滑り(クリーピング)」によるフィーリングの違いである。

 

けれども、運転のヘタな者がマニュアル車を扱うとAT車の自動変速にも遠く及ばないが、AT車はどんなヘポがやっても、加速はかなりの能力を発揮できる。とくにクラッチングがうまくないヤシには、マニュアルよりATの方がずっと良いタイムが出せるのだ。マニュアルがATに大きく差をつけられるのは、坂道の途中発進だ。むろん登りでのことだが30パーセント勾配の登り発進は、マニュアルでは非常に困難で、エンストの恐れがある。

 

ところが、その点、ATなら楽々と発進し、登り切ってしまう。なぜか?というと、ATの利点はエンジンが低回転の場合に、エンジンそのものが発生するトルクより、エンジンからトルクコンバーターを介して発生するトルクの方が大きい、という特性にある。1000回転程度の低回転ではエンジンそのものが発生しているトルクより、トルクコンバーターを介して発生する軸トルクの方が約2倍にもなるからすごい。これは、馬力ではなくトルクなのだが、体感できる力強さは、こと登り坂ではマ一三アルなどATの足元にも及ばない。

 

なんといっても、今やAT車の時代なのだ。安くて、燃費がよくて、スムーズで力強いAT車が次の時代のクルマにふさわしい。気の利かない人は、いつまでも古い機械と遊んでいればいい。I


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