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4WDはオールマイティ?

経済好況か減退し、自動車の消費載喧か低迷、社会厳費用か市民生活を圧迫する、というような時世になると、自動車という商品のあり方も違ってくる。たとえば、石油製品の価格が上がれば、消費者は燃費の少ない自動車を望み、ガソリンがダブついて値段が低落すればパワフルな出力の自動車がもてはやされる。こうした需要動向の変化は自然のことだ。

 

DOHCやターボが熱狂的にウケたのは、市場がパワーやトルクを望んだあかしで、4WDを望む声は、従来の自動車では走行困難な雪道などの路面状況でも移動したいという願望を満たすことで、新たな需要を喚起したいとするもの。

 

4WDの宣伝は、テレビやメディアによってメリットを大きく表現され、まるで「魔法のじゅうたん」のようにマスに伝えられている。そこで、「4WDはオールマイティ」だと思い込むことになる。ところがドッコイ、宣伝通りの性能はなかなか引き出せるものでない。滑りやすい道路では、4WDだろうが6WDだろうが、滑るものは滑るのである。

 

さらに、4WDの仕掛けもいろいろで、仕掛けによっては2WDよりも危険が伴うこともある。たとえば、センターデフや、それに代わるものを持たないタイプの4WDでは、タイトコ−ナーで舵角を大きく与えると、操舵輪は舵角を与えられた方向に進みたがり、後輪は前輪の思惑もかまわずに押したり引いたりしてしまう。

 

前輪にも後輪にも、常に同じ力がかけられるタイプの4WDでは、大きな舵角が与えられるとニッチもサッチもいかなくなり、エンストを起こして座り込んでしまう羽目にもなるほどだ。滑りやすい路面では、どちらかの車輪が滑るということでゴマカシがついている4WDが多い。したがって、急なカーブの途中までが雪で、途中から乾舗装路のようなところを速く走り抜けようとすると、悪くすれば、コーナリングの途中で急ブレーキをかけたのと同じことになり、横転する危険も予想できる。

 

4WDはオールマイティではなく、必要に応じて購入する商品で、必要なヒトには必要、必要でないヒトには不必要といえる装備である。2WDでもTCS(トルクコントロール)付きのクルマだと、出来の悪い4WDより滑りやすい道で走りやすい。技術は限りなく理想を追うが、決して達することはない。だからドライバーの知識と技量で安全を保つわけ。


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