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ブレーキはディスク式がいい?

車輪についている円盤状の鉄板を、ペンチではさむようにして回転を止める仕掛けのブレーキを、ディスク・ブレーキと呼んでいるが、これが「良い」というのが半可通の常識になっている。「ディスクは良い」となると、日本では、クルマばかりではなく子供の自転車にまでディスク・ブレーキを取り付けてしまうんだから、おかしいというより噴飯もの、といったほうが当たっている。

 

じゃ「良くないのか?」といえば、むろん、使う側から見た場合良くないことはいくらでもある。ディスク・ブレーキのどんな点がほかのブレーキに比べて、良くないのか。まず、バネ下にある車輪に主に取り付けるブレーキとしては重いことが良くない。ディスク自体やたら重い代物で、ドラム・ブレーキの重量の約三倍のものさえある。バネ下に重いものをブラ下げていては、フットワークが重くなって当たり前。

 

まだある。値段が高い。ドラム式の、これもまた三倍のお値段。そこで当然、ディスク付きのクルマの値段が高くなる。その上、ディスクをはさみつける部品であるパッド(ドラム式のライニングに当たる部品)はペアで一万円ぐらいするものがある。ライニングなら二分の一か三分の一の値段。この点も良くない。ドラム式では自己倍力(セルフサーボ)効果というものがあって軽くペダルを踏んでもカッンとブレーキが効く。ディスク式はそうはいかない。自己倍力効果が低いからで、倍力装置を別につけてやらないと、ペダルは重くなってしまう。これも良くないではないか。

 

では、どこがドラム式よりディスク式が良いのか、といえば、ひんぱんに使用したときの放熱性、水はけの良さ、それに車輪をいきなり停止させるロック現象を起こしにくいことなどと、まあそんなところだ。なのに、「ディスクは良い」の常識が通用するには理由がある。ひとつには「クルマ」ユーザーの耳年増、聞きかじり、半可通とメーカーが勝手につくりあげた流行のなせるわざ。

 

時速100キロまでしかクルマのスピードを利用できない国で、自転車までがディスクブレーキとは片腹痛い。愚かなユーザーに呪文をかけ、暗示を「常識」に変えてしまっただけのこと。これが高速道路国ではディスクでないと生き延びられないことになり、ドイツあたりでは必備のものとなる。

 

ひきかえ、日本国では、ディスク・ブレーキの方が一般化してしまって、道路はどれも渋滞、これじゃディスクのメリットなんてどこにもない。高い金額を払っただけ損ということになるではないか。せめて、支払いに見合った機能が発揮できる「道路網」の完成を急げ、と提唱する方が「ディスクは良い」というより先の「常識」だ。

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